« 恐るべき、くら寿司 (気持ち悪くなるほど、まずい) | トップページ | デザイン変更 »

2008.10.25

日本はオカルト大国なのか(追記あり2011/1/15)

先日、「1/4の奇跡」を検索していましたら、前年末、大変感銘を受けた「枚岡合金金具株式会社」の名前を見つけて、ショックを受けました。

http://hiraoka.keikai.topblog.jp/blog/100/10011115.html


「1/4の奇跡」と言ったら、

「全ての人は、インターネットとコンピュータ端末のように、
大いなる力(サムシング・グレート)と繋がっているのだ。
そして、障害者は不自由な代わりに、
その大いなる力を感じ取れる能力
(≒超能力)がそなわっているのだ。
だから彼らを大事にしよう。」

と、どこから突っ込んでよいかわからないオカルト的な妄想を垂れ流している山元加津子氏の宣伝としか思えない自主制作映画なのです。


なんで、こんな変なものを上映するのだろうといぶかしんで検索してみましたら、これまた残念なことに、オカルト界のドンとも言われる船井幸雄氏と繋がっておりました。
(オカルト界のドンとの表現は、"カルト資本主義(斎藤 貴男著)"による)


こちらが勝手に、枚岡合金金具株式会社さんを凄いと思い、そして勝手に失望しただけで、別に枚岡合金金具株式会社さんが私を裏切ったわけでもなく(そもそも私はただTVで拝見しただけという一視聴者にすぎない)、変質なさったわけでもなんでもないのですが、やはり「え~、がっかり」という言葉が出てきます。


私自身、宗教は(消極的な意味ではありますが)大事だと思っていますし、幻想小説やメルヘンも好きです。
でも同時に、論理的な考え方を持ち得ることによって、自分自身や周りの世界を正しく認識することができるようになった人間というものを尊敬していますし、その結果発達した知の集合である理科も社会も大好きです。
そして、合理的・論理的な考えは、正しく後世に伝えていかなければならないものだと思っています。


一人ひとりの個人の精神的支えや美意識や道徳といったものであるなら、どのようなものを持っていてもそれは心の自由ですし、思索を深め、芸術や哲学といったものに昇華できれば、人生や社会をも豊にするものになるはずです。

しかし、非論理的な精神論が、脳内を超え、外界を覆っている普遍的なものだと勘違いしてしまったらどうなるのでしょう。
船井幸雄氏をはじめとした人たちがその著書等で提唱しているものは、全体的で曖昧でいかようにも解釈でき、また厳しい検証を必要としないため、感情を揺さぶられているときに入り込まれると、この世のいろんものをかなり的確に言い当てられたような気がするのです。

本人たちはそうは思っていないかもしれませんが、やはりそれは異常なる外界認識(つまり妄想)であって、それを広めている人や団体はカルトであると考えても差し支えないと思います。


恐ろしいことに、船井幸雄氏の著書は、合理的論理的であることが期待されるビジネス書として分類され販売されています。
ということは、船井氏の提唱したり推薦するもの、波動(量子力学の用語に非ず)や医療、EM、そういったものが非論理的妄想のレベルではなく、ある程度の検証を得た、外界を正しく把握しているものだと判断し、受け入れている人もかなり存在するだろうと想像されるのです。

もし、一個人よりも大きな力をもっている企業(のトップ)がそれを信じ、妄想と現実を正しく認識できない状態のまま動いていったらどうなるのでしょう。
例えば長期保存用食品に、必要な防腐措置を取らず、食品に「ありがとう」といった声掛けだけで済ませたとしたら。。。


「まさかいくらなんでも、そこまでは。ハハ。」と笑った方がいるかもしれません。
しかし、船井氏をはじめとしたオカルト思想を聞いたり読んだりするにつけ、その思想を素直に信じ受け入れると、そう判断し実行する人が出てきても不思議ではないのです。
(EMのパンフレットには、EMの希薄液をエンジンにかけて、"不調がなくなった"や"癌が治った"と主張している人が載っていたように記憶しています)


もしかして、日本のビジネス界は、合理的科学的な世界観を捨て、精神論の時代、つまりどこから心理的宗教的問題でどこから理性的論理的な問題なのか区別をつけない時代に逆戻りしているのでしょうか。
企業の利益追求と社会的責任をどう整合させていくかという以前の問題だと思えてなりません。


科学とオカルトを区別できない企業、いえ、個人も含め一つでも一人でも少なくなることを願っています。
(私は、なんとか戻ってきました)

 
 -*- -*- -*- -*- -*- -*- -*- -*- -*-

簡単な用語説明


サムシング・グレート
筑波大学名誉教授の村上和雄氏が提唱する天理教の神様にヒントを得た概念。氏は「サムシング・グレートが遺伝子のスイッチオンオフを決定し生物が進化した」と現在の進化論を否定している。
ちなみに村上和雄氏のことを、ノーベル賞候補と紹介する人もいるのだが、ノーベル財団は誰がノーベル賞候補者になったかを公表していないので、実際に貰うまでは、「誰かが勝手にそう主張しているだけ」というレベルの話だという認識で構わないと思う。


山元加津子氏
石川県の養護学校教諭。年齢から推測すると、「木曜スペシャル」(矢追純一氏ディレクション)といった超常現象のTVを真に受け、まだ戻ってこれない人なんでしょう。
障害を背負った生徒たちに対する善意は疑いませんが、著書「本当のことだから」 は、TVやいろんな書籍から自分の妄想を発展・補強するものをあちこちからつぎはぎして論理飛躍と展開がなされており、正直読むのに苦労しました。
(2011年現在は単純な善意の方とは思えなくなりました。理由はこちらのコメント欄を参照のこと。 ただ、ご友人をずっと見舞うことはなかなか出来ることではないと思っています。もっともそれをアップして公開するのには全く賛成できません。)


EM
有用微生物群。琉球大学名誉教授の比嘉照夫氏が薦めているもの。私も信じて数年間やっていましたが、感覚的な結論としては、堆肥としては未処理の生ゴミを埋めた程の効果はありそう。つまりEMは入れても入れなくてもおんなじ程度で、主張するほどの効果はない。
それよりも、EMを信じている人の中には、風水を信じるようになったり、EM団子を川に投げ込めば水質浄化になるという調査結果がないのに信じる等、論理的思考を破棄してなかなか戻ってこない人がいるのが気になります。


船井幸雄氏
柔和な笑顔が魅力の、有名なおじいちゃん。 船井幸雄.com
でも、上記リンクを丹念に読んでいただければお分かりのように、怪しげな商品とか、わけのわかんない人を科学者兼ヒーラーとか呼んでいたりします。ありとあらゆるトンデモさんと繋がっているといっても過言ではない。


参考図書

 -*- -*- -*- -*- -*- -*- -*- -*- -*-

タイプミス訂正や文章推敲あり(最終訂正日:2008/11/19)

 -*- -*- -*- -*- -*- -*- -*- -*- -*-


2011/1/15追記

ここ数日、「1/4の奇跡」カテゴリーの閲覧数が多いなと思い、検索してみましたら、船井幸雄.comのサイトに、山元加津子氏がコラムを開始されたようです。

このカテゴリーの記事数を増やすのは本意ではありませんので、備忘記録のみ。

「みんなでひとつ命を生きていく」 http://www.funaiyukio.com/yamamotokatsuko/


問題ある理科教育として話題になった「水伝」のIHM社の講演会にも出ておられたようです。
「山元加津子さん講演会」 http://www.hado.com/event/201004/event-100403.html


水伝についての山元氏の無邪気な感想がちょろっと載っている文章。(船井幸雄.comより)
 > やはり、「大好き」の方が腐らないのを見たときに、1粒1粒のお米だって大好きは嬉しいのだから、私たちの細胞も「大好き」が嬉しくないはずがないと思いました。
 http://www.funaiyukio.com/shinjidai/

 -*- -*- -*- -*- -*- -*- -*- -*- -*-

「1/4の奇跡」問題 というカテゴリーを作りました。
続き記事は、こちら。(「1/4の奇跡」問題について 2009.07.17)

« 恐るべき、くら寿司 (気持ち悪くなるほど、まずい) | トップページ | デザイン変更 »

「1/4の奇跡」問題」カテゴリの記事

コメント

>一個人よりも大きな力をもっている企業(のトップ)がそれを信じ、妄想と現実を正しく認識できない状態のまま動いていったらどうなるのでしょう。

それほど珍しい事でないですよ。
トイレ掃除で有名な黄色い帽子なんてのがありますし・・・・。

>それほど珍しい事でないですよ。

やな世の中ですねぇ。

それはそうとイエローハットですが、トイレ掃除そのものは、悪いことじゃないんですけどねぇ。
なんで変な方向に行くのかなぁ。

いやいや、表面上が「お掃除」というまともなものだから、周りがついつい「マトモ」なものだと勘違いしてしまうのか。
あるいは、変なものだと思っても、掃除そのものはまともな行為ですから、反論できないのかもしれませんね。

全く同感です!

つくね様
コメントありがとうございます。
しかしながら、誰の意見の、どの部分に、どう同感なのかさっぱりわかりません。そもそも人は、一人ひとり立場や興味、思考方法が違うものであって、「全く同感」ということはありえぬことと思います。
もしコメントいただきますなら、ご自分の言葉で、ご感想や疑問、発展的に考えたこと等、お書きいただければ幸いです。

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 日本はオカルト大国なのか(追記あり2011/1/15):

« 恐るべき、くら寿司 (気持ち悪くなるほど、まずい) | トップページ | デザイン変更 »

フォト

あまぞんさん

カテゴリー

2020年4月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    

Twitter AnneJP1

無料ブログはココログ