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2012.03.31

C型肝炎のあやしげな治療について

前の記事はこちら
2010.04.13 9週目・・・インターフェロン治療中断決定

 

C型肝炎治療の検索をすると、私のうまくいかなかった治療体験談が、検索語句によっては1位に出てくるようになっており、じっくりと見ていかれる方も何人もおられるようになりました。

そこで、これは問題だろうと思いましたので、急遽、後始末をしておこうと思います。

再度となって、かなりしつこいですが。


インターフェロン治療を断念してからまだ間もない頃(1ヶ月経ってなかったかも)、細密作業をする程にはだ手が回復していないという頃(今はばっちし出来ます♪)だったかと思いますが、インターフェロン治療断念ということを知っている友人からメールがきました。

 

「漢方薬に興味ある?

知り合いに話をしていたら、その人の旦那さんも病院の肝炎治療がうまくいかなくって、ある漢方薬にしたらしいです。

なおった人もいるみたい。

ちょうど○○日に説明会があるんだって。

興味があるなら連絡ください。」


一瞬、ぎょっとしました。
すごく心を動かされたんですね。

「そんな夢のような良い方法があるなら。」と。


でも同時に頭の別の場所では、正規の治療ですら完治が困難で、副作用の強いインターフェロンに頼らざるを得ないC型肝炎の治療に、そんなうまい話があるはずはないということを冷静に判断していました。

そして、この「説明会」とやらは、そういった、インターフェロンが効かない人に対して、効果のない薬を売りつけるセールスの場、集団催眠の場だろうとも。
 
(「漢方薬」や「説明会」というのは、怪しげな治療で好んで使われるワードなのです。残念ながら。)


ずいぶん前のことですので、その薬の製造業者のWebSiteのURLも、業者の名前も忘れてしまったのですが、小さな納屋か物置のような工場で、10年以上前からなんら改良することなく、同じ薬を製造販売しているような感じでした。


この友人の名誉のために申しておきますが、彼女は、私を騙すつもりは、全く無かったんですね。
それどころか、心底心配してくれて、彼女が手に入れた、とても良いニュースを私に教えてくれたのです。

多分、彼女にそのニュースを伝えた人も、悪気は無かったのでしょう。
自分の旦那さんの肝炎がうまく行かなくて、藁をもすがるつもりで、その治療薬(と称するもの)を試してみたのでしょう。

そして、自分の手に入れた、病院の人も知らない、すばらしく価値のある最先端の情報を、同じく病院での治療がうまくいかなかったらしい友人を持つ知人に伝えた、と。


でも、そうやって、善意が伝える誤った情報というものが、人を誤った方向に導くこともあるのです。

また、虚言を広めている人の中には、嘘であるということをうすうす承知しつつ、マルチ商法から抜けられなくなっている人もいます。
(嘘をつき騙したほうが、商品が売れるのです)


 
病院での治療が、必ずしも効果があるとは限りません。

腹が立つ医者もいますし、医療ミスだってあるだろうし、副作用で死ぬこともあるかもしれません。

私個人にとって、C型肝炎治療のインターフェロンは、まったくの落第点であって、とても人に勧めれるようなものではありませんし、製薬会社のパンフやWebのページの宣伝文句を見ると、「意図的に副作用のことを軽めに言って、不利な情報を隠している嘘なんじゃね?」とまで思います。

けれど、だからといって、その病院の治療を批判している人が推薦する、病院以外ので治療が効果があるとは言えないのです。


例えば、学校での数学のテストが60点であった人を批判している人の、テストの解答解説が正しいとは限らないですよね? 

それどころか、その批判している人の数学の実力は、そのテストの前の前の学年のものですら、0点。
てんでお話にならない。そんな場合もあります。

残念ですが、素人の口コミで伝わるような治療方法の信頼度は、そんな程度(前の前の学年のテストが0点っ)なのです。


この辺が、勘違いしやすいところであって、ある個人的な体験から、医療不信に陥り、とんでもな世界に足を踏み入れる人もいます。
(富山大学の先生がその経緯を、”皆様のお役に立てれば”と、ブログに書いていらっしゃるので、リンクしておきます)

私も、実父の医療体験から西洋医学、現在の科学思考に対する不信感に陥り、とんでもな世界に、足の半分くらい踏み入れたとがあります。

あの頃(1990年代初め)はインターフェロンが出始めで、肝臓の末期がんであった父は、一縷の望みをかけて、インターフェロンの投与に踏み切り、そして、副作用で苦しみ、ベッドでのたうちまわった挙句、余命半年を、1ヶ月弱に縮めてしまったのでした。

そのときの、医者は、苦しんでいた父が死ぬまで病室に入らず、人情味のない方のように感じました。

(“医療で殺された”という状況に近いですね。今考えても。)


そんなわけで、西洋医学以外のものに心惹かれる気持ちが起き、実は上のブログに出てくるトンデモ嫁さん(先生のブログの表現から)とも、ほんの少しですが交流したことがあります。

トンデモな思考にはまっている人は、その主義主張を、思い込みや個人的な好意悪意を基礎として固めてしまいます。その上で論理を組み立てるため、無意識のうちに、自分にとって都合の良いもののみ採用し、都合の悪いものは、無視します。

その結果、自分とは違う意見の人を双方に“黒羊”として糾弾可能となり、不毛な状況になります。
何を主張していても、客観的な検証は、一切不可能なんですね。

そういうことに気付き、うんざりして戻って来ることが出来ました。

(エドガーケイシーや霊魂、UFOなんかを信じている人もいましたので、のめり込まずに済んだということもあります。さすがにそれを信用してしまうほど、今までの価値観を手放してはいなかったので。)
 

実父の治療は人体実験みたいでうまくいかなかったし、私のインターフェロン治療も体力のない私には副作用が大きくて耐えられるようなものではなかったし、そもそも私のC型肝炎の感染も医者の不注意だろうと思われるし、医療は100%信頼できるものとは言い難いです。

それでも、医療従事者ではない患者の立場から見て取れるのは、全体として、少しずつ、進歩している姿です。

家族の開腹手術の時にはなかった仕組みが、10年後の自分の手術のときにはありましたし、薬だっていろいろ開発され、喘息もほとんど発作はなくなったし、腹立つような医者も確実に減っています。

(腹を切り開いて、中身を一部切り取って、また縫い直して、また健康体に戻す。それ自体が、考えてみれば、物凄いことっ)


反面、正規の医療を批判し、そこで使われない薬を売っている連中は、10年も20年も、全く改良せず、同じものを作って売っています。

「なおった」という体験談ばかりで、その人がその後どうなったのか?の追跡調査もなければ、ちゃんとした統計も示せない。

その薬は、C型肝炎のみならず、糖尿病、高血圧、癌、その他ありとあらゆる病気に効く、万能薬であるはずなのに。

その挙句、こんな理屈までこねます。

「私たちの治療方法が病院で採用されないのは、こんな簡単な方法で直るのがわかってしまうと、病院や製薬会社の儲けがなくなって、倒産してしまうからです。彼らの陰謀なのです。」

本当にそう?

もし、C型肝炎やその他の病気に効く、夢の薬であるなら、医者だって試すだろうし、製薬会社も放ってはおかないでしょう。すぐさま、権利の買い付けに走るはずです。

そして、試験ののち、その薬を中心とした新しい治療方法が標準となるでしょう。

もちろん、その薬の開発・販売業者も大儲けしているはずです。


 もし、 彼らの主張が本当だとしたら。


 
(特許を取っていなかったり、簡単にマネの出来る薬なら、もっと早く広まってますよ。)

 -*- -*- -*-


100%の信用度はないとしても、病院の標準医療が一番ましです。

しかも、他の怪しげな治療をすすめる連中とは比べ物にならないほど、遥かに。


 -*- -*- -*-


さて、メールのことをブログに載せることを承知してくれた、○○ちゃん、ありがとう。
これからは安易に、命にかかわるような病気の治療方法を勧めないでね。

このブログを読まれた方もご注意ください。

相手の善意からのアドバイスに異論を唱えて、絶交状態になっても平気な希薄な間柄か、反対にその位で壊れない程の親しい間柄でなければ、なかなか断りにくいのです。

(喘息が治るよーとある接骨院を無邪気に勧めた世話好きおばちゃんがいました。キトサンの服は健康にいいよ~と大学教授の記事入りの冊子をもって薦めた呉服屋のおばさんも。)

そういった善意の助言で、今まで培ってきた判断能力を奪われ、別世界に行って、命を落とした人もいます。

(時たま、薬事法違反といわれる事例で報道されることもあります。アトピーの子どもを敗血症で死なせてしまった事例もあるし、ホメオパシーの掲示板では、赤ちゃんへのB型肝炎ワクチン接種の拒否を母親にアドバイスする発言も目にしたことがあります。) 

怪しげな治療は、口コミだけではなく、Webでの広告先、また書籍として本屋でも見つけることができます。
まともな医療の情報より、怪しげな情報の方が多いかもしれません。

(ネットの広告は、ほんと酷いぞ~。怪しげな週刊誌の広告より酷いかも。)

 

標準医療に絶望して、心の平安のために怪しげな治療に手を出した人も、他の人に勧めてはいけません。

その治療方法が効果があったか否かは、自分が決めるものではなく、他の人が判断すべきことだから。


数十年後、もしかすると、怪しげな治療方法に手をだしているかもしれない自分への自戒も込めて。

 -*- -*- -*-

『C型肝炎治療ガイドライン』

日本肝臓学会から、『C型肝炎治療ガイドライン』が公表されております。
専門用語がたくさん入っている64ページもの文書(PDF)ですが、ところどころにまとめが入っているので、どんどん変化していく治療方法の現在の姿が、なんとなく(←うー、くやしいが、あたいの力はこんなもん) つかめます。
http://www.jsh.or.jp/medical/index.html

 -*- -*- -*-

追記

ご興味のある方は、病院以外で「C型肝炎に効果がある」と称する治療の根拠を調べてみてください。
ネットで2-3時間調べるだけでも良いかもしれません。

ほんと、ちょっとでも信用しようとした自分が情けなくて、穴があったら入りたくなるほどバカバカしいですから。

下に該当したら、避けてください。
(今、思いついたものだけです。他にもあるかもしれない)

・一般の病院の医療には採用されていない

・体験談ばかりである

・数十年改良されていない

・教祖様みたいな人がいる(なんたらのお告げとか、信じないと治らないとか)

・C型肝炎のみならず、糖尿病、高血圧、癌、アトピーなど、ありとあらゆる病気に効果がある薬

・患者が治っていなくなり、病院が倒産してしまうから、広めるなと言われた

・次の用語がある。(意味のわからない方は、検索してくださいませ。)
 「千島学説」、「マルチ商法」、「霊魂」、「スピリチュアル」、「ドクター・ケイシー」(エドガー・ケーシーと表記されることもある)、「ホメオパシー」


C型肝炎ではありませんが、国民生活センターのサイトのこの事例も参考になりそうです。

 -*- -*- -*-

このカテゴリーへの記事は、多分、これでおしまい。 (2012/3/31)

誤字脱字訂正等あり(2012/5/2)
C型肝炎治療ガイドラインへのリンク追加(2012/6/9)

 -*- -*- -*-

C型肝炎治療のカテゴリーはこの記事にて打ち止めのつもりでしたが、新しい治療薬が出来たのだそうで、また追加しました。

つづきはこちら
ソバルディとかハーボニー配合錠とか(2015.07.04)

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